愛は惜しみなく与う⑦
でも私はお姉ちゃんが外で、私が居ない時、何をしてるのか知らなかったんだ。


私は知らないんだ

世の中の不良という存在を


まさかお姉ちゃんがそれに該当するなんて思いもよらなかった。
ヤンチャという言葉ではすまない。


お姉ちゃんが関西の不良トップチームの総長をしているのを知ったのは、少ししてから。そしてその頃くらいから、私は志木に恋をした。


中学は友達と呼べる人もできず、嫌な目線を感じた日々だったが、1人だけ仲良くなった子がいた。

その子と遊んでる時だった。


遊ぶと言っても、お互いに護衛がついている。公園のアイス売り場でアイスを買いベンチで食べる。

そしてその近くに護衛がいる


そんなの普通だった。


そのお友達は莉子ちゃん。
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