愛は惜しみなく与う⑦
そのままお姉ちゃんは倒れた男を見向きもしないで、早足にこの場を立ち去った。
姿を見せるつもりはなかったんだろう。
莉子ちゃんはすぐに居なくなってしまったと落ち込んでいた。
『すみません、鈴様。お怪我はないですか?』
『……怪我はないけど、取り残していくのもどうかと思うけど』
護衛の人にだって素直にありがとうと言えない私は、全然ダメだ。
まぁ、置いていくのは本当におかしいけどね。
でも自分の感情はコントロールできない
私はまだ子供だ
どんどん私は物事を卑屈にとらえるようになってしまった。
表向きでは笑い、内心は鼻で笑う。
表向きでは羨ましいといい、内心では、真底蔑む。
お姉ちゃんの優しさも、裏があるように思えてしまう。
私を知らない人達に出会いたい
その思いが強くなり、今の環境に嫌気がさした
私はいわゆるお嬢様で世間知らず。
でも…少しでいいから、この空間から抜け出したい。
そう思って、実行してしまった。
お母様が海外に行っている時に。
よく考えてみれば、私が愛されていたのはお母様にだけだった。
姿を見せるつもりはなかったんだろう。
莉子ちゃんはすぐに居なくなってしまったと落ち込んでいた。
『すみません、鈴様。お怪我はないですか?』
『……怪我はないけど、取り残していくのもどうかと思うけど』
護衛の人にだって素直にありがとうと言えない私は、全然ダメだ。
まぁ、置いていくのは本当におかしいけどね。
でも自分の感情はコントロールできない
私はまだ子供だ
どんどん私は物事を卑屈にとらえるようになってしまった。
表向きでは笑い、内心は鼻で笑う。
表向きでは羨ましいといい、内心では、真底蔑む。
お姉ちゃんの優しさも、裏があるように思えてしまう。
私を知らない人達に出会いたい
その思いが強くなり、今の環境に嫌気がさした
私はいわゆるお嬢様で世間知らず。
でも…少しでいいから、この空間から抜け出したい。
そう思って、実行してしまった。
お母様が海外に行っている時に。
よく考えてみれば、私が愛されていたのはお母様にだけだった。