愛は惜しみなく与う⑦
私の目に前までお姉ちゃんは来て、訴えかけるように話した
おかしいと、思ったよ
冷静に考えれば、お姉ちゃんがそんな事する訳ないって…思ったよ
でもね
「もう、おかしいくらいサトルの事が好きになったの!!!サトルを中心に私の世界は動いたの。今思えばおかしいよ!!!サトルがお姉ちゃんを知りすぎてるのも、おかしいと思ったよ!でも…もう無理なの
サトルが居なきゃ生きていけなくなっちゃったの。なんでも言うこと聞いたの!サトルの望むことをしたの!!!」
この数年
一度も口にした事はなかった
おかしいと思うなんて、口にしてしまえば現実味を帯びてしまって、いえなかった。
悩むとしんどくて
開き直れば、ただサトルの側に居る事ができる。
だから私はそれを選んだ
なにも考えずに、サトルの望むままに生きた
それがお姉ちゃんを傷つけることになっても…
「私は自分が可愛いの。自分の事しか考えられないの」
こんな我儘
誰からも愛される訳ないよね
分かってたのに。
サトルが自分を見てないことも分かってたのに