愛は惜しみなく与う⑦

今この瞬間


堰き止められていた気持ちが溢れ出た



「ご、ごめんなさい。お姉ちゃん、ごめんなさい。私は…本当に最低なことを…」



封印されていた思いが止まらない

サトルを想う気持ちで、隠していた自分の気持ち。


認めてしまえば、自分がどうしようもない奴だと認めてしまわなきゃいけなかった。

全部何かのせいにしてしてしまえば楽で



「私は…あの日…全部無くなったの。大事にしてた気持ちとか全部…消えちゃって。なんで私がこんな目に合うんだろうって。なんで私だけがって思ってた。お姉ちゃんが…いつもみたいに助けてくれるのかなって思ってた」


私はどうしたいのかな

お姉ちゃんに会うまでは、サトルと2人でこれからも一緒にいれたらって思ってた。

でもお姉ちゃんをみて、志木をみて、そしてお姉ちゃんを慕う人たちを見て…


現実に引き戻された。



私は…サトルを好きになりすぎた


恋は盲目だなんて、そんな言葉じゃたりない。私は何も見えていなかった



「サトルがね、私に乱暴した男達から救ってくれたの」


お姉ちゃんは悲しそうな顔で、うん。と相槌をうつ