愛は惜しみなく与う⑦
一向にたどり着かへん気もした
絶対…守るから
鈴も、みんなも…
そして、サトルも死なせへん!!!!
1番奥の部屋
半年ぶりのその場所は
視界に入るだけで吐きそうになった
気持ち悪い
あの日のことが全部蘇る
「ちょっと、杏、大丈夫?」
「うん、大丈夫…ごめん」
吐いてる場合ちゃう
とりあえずみんな、無事でいて
どれくらい経ったやろうか。昴の違反運転のおかげでかなり早く着いたと思うねん。
だから
「優先は?」
「みんなの安全確保。多分無傷でこの時間乗り切れる事はないと思う。サトルのことや。何かしてくる」
「わかった。妹は?」
せやな
できれば全て終わってから話したかったな
「鈴とサトルはあたしが。3人は皆んなの無事を確認して、怪我してたらすぐ病院連れて行ってほしい」
「…1人にはさせないからな」
わかってるよ
そのために一緒に来てくれたんやもんな
扉に手をかけたその時
サトルの笑い声が聞こえた
「杏、1人で飛び出すな!」
そんな昴の声を無視して、あの忌々しい部屋に入った。
絶対…守るから
鈴も、みんなも…
そして、サトルも死なせへん!!!!
1番奥の部屋
半年ぶりのその場所は
視界に入るだけで吐きそうになった
気持ち悪い
あの日のことが全部蘇る
「ちょっと、杏、大丈夫?」
「うん、大丈夫…ごめん」
吐いてる場合ちゃう
とりあえずみんな、無事でいて
どれくらい経ったやろうか。昴の違反運転のおかげでかなり早く着いたと思うねん。
だから
「優先は?」
「みんなの安全確保。多分無傷でこの時間乗り切れる事はないと思う。サトルのことや。何かしてくる」
「わかった。妹は?」
せやな
できれば全て終わってから話したかったな
「鈴とサトルはあたしが。3人は皆んなの無事を確認して、怪我してたらすぐ病院連れて行ってほしい」
「…1人にはさせないからな」
わかってるよ
そのために一緒に来てくれたんやもんな
扉に手をかけたその時
サトルの笑い声が聞こえた
「杏、1人で飛び出すな!」
そんな昴の声を無視して、あの忌々しい部屋に入った。