会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「へ? あ、すみません、にやついてましたか?」
ありゃ。心の声が顔にはダダ漏れですね。
興味と好奇心には勝てません。
自分の頬をむにむにしてにやけを治そうとしてみます。
「うん。言いたいことあったんだけど、なんでにやにやしてるか先に訊きたいわ」
おや。そうきますか。
では少し私の遊びに付き合ってもらいましょうか。
「先輩方、三人揃って私に告白するおつもりなんでしょう?」
先輩方は一瞬ぽかんとしたあと、顔を引きつらせました。
「どういう自意識過剰⁉」
「なんであたしたちが告白すんのよ⁉」
まあ、当然の反応ですわな。
あ、ついでに言って置きますと、私、百合要素はありませんよ。
音々大好きですけど、恋愛感情までは抱いていません。
私は更に茶番を続けます。
「え、だってこんな人目につかない場所まで連れて来るなんて、相当な秘めたる思い――つまり私への恋心を、ご自分たちの胸には秘めきれなくなって、そしてまた親友同士で同じ人を好きになってしまった罪悪感とも気まずさともつかない思い……これをどうしようと悩んで、三人揃って私に伝えることにしたんですよね?」
私の言葉に、先輩方はどんどん顔を引きつらせていきます。