会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「す、すみませんっした!」
「謝る前に、謝ることしないように心がけようか。こーちゃんは」
ニコニコニコ。
「はいっ」
「あ、今の嘘だね?」
ニコニコニコ。
「う……」
まったくわかりやすい。この子は。……変わってなくて、安心した。
ぱっと、こーちゃんの頭に置いていた手を離す。
「ま。いいよ。それだけこーちゃんにとって俺は頼りがいあるってことだよね」
「扱いやすいの間違いでは……」
「そっかー。俺扱いやすいのかー。……聞こえてるよ?」
「!!! すみません! 頼りにしてます!」
「はいはい。いつまでも手のかかる弟だなー、こーちゃんは」
「あ、なんかもうそれでいいんならいいです……」
こーちゃんが平坦な目になったのでそろそろ引くことにする。
こーちゃんは、呆れるまでからかわないと諦めないから。
「で、こーちゃんの目的の根本って、大伯父さんが諦めることでいいのかな?」