会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「………」
「せっかく……素の私ではないですが、仲良くしてくださってるのに、……呪われたら淋しいです……」
「あー哀淋、黒魔術も白魔術も使えそうだもんな……」
使役とかいそう。
「はい……」
そして肯くこーちゃん。哀淋、無敵だな。
呪われることが怖いではなく淋しいという感情のこーちゃんは、哀淋のことを好きすぎではないか。妬ける。
……素の自分では仲良くしていないと思っているのも難儀だ。
別に哀淋も幹も、口の悪い素のこーちゃんでも仲良くしてくれると思うけどなあ。
あいつらも相当な性格してるし。
俺も人のこと言えないけどな。
「ん。こーちゃんが知られたくないって思うんなら、言わない」
俺の言葉に、こーちゃんはそろりとうかがうように顔をあげてきた。
「……本当ですか?」
「ほんと。俺がこーちゃんに嘘言うと思う?」
今度は軽く息を呑んだ。……なんでそんな驚いた反応? それから視線をうようよさせて……
「……思わない、です……」