会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】

「蘭の幼馴染だからまた仲良くできたらみたいなこと言ってたけどやっぱり幼馴染の枠に収まりきる気ないじゃないの変態生徒会私物化色魔!」

「ね、音々っ、大声で言っちゃダメなことしか言ってない!」

ちょ、これ聞かれた人に通報されないかな⁉

私が止めようとしても音々は臨界点を超えてしまったみたいに騒ぐので、半ば抱きかかえる形でうちへ放り込みました。お父さんもお母さんもいない時間でよかった……!

ガルルルル、と威嚇すシェパード犬のようになってしまった親友をリビングのソファに座らせて、とりあえず暴れ出さないように隣に座って両肩をつかんでおきます。

「音々? けいちゃんは――」

「けいちゃんって何⁉」

「前はそう呼んでたらしい。なんとなく流れで今日そう呼んで――」

「じゃあ私のこともねーちゃんとか呼んで⁉」

「それじゃあ姉じゃないか。……音々ちゃん?」

「呼び捨てより距離が遠のいた気がするからやだ!」

「どうすりゃいんだよ……」

音々がここまで乱心するのは初めてのことで、対処がわからない。

私が額を押さえていると、音々は空気が抜けた風船みたいに落ち着いていた。

え、別の意味で急にどうした?

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