会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「ぶはっ。それでこのザマですか……っ」
「きれーに写真撮られたわね。でも朝宮が土下座してるとか、なかなか気分いいわ」
「全っ然よくありません」
放課後の生徒会室に響く私の声はイラつきに覆われています。
会長の椅子で体育座りしてしくしく泣いているけいちゃんと、したり顔の蔦子先輩と、今にも噴き出すのを我慢している緒方くんが集まっています。
蔦子先輩と緒方くんの机の上には、昼休みの間に発行された学園新聞が広げられています……。
これのおかげで、私は今日一日あることないこと言われました。
その見出しというのが――
『生徒会・朝宮蛍都会長、同・蘭丸湖月庶務(仮)に登校早々土下座! 別れ話のもつれか……⁉』
……という、実にはた迷惑なもの。
「別れ話もなんも、そもそも付き合っていませんから」
「じゃあなんで朝宮は蘭に土下座なんてしたの?」