会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】

………あ。しまった。思いっきり素で怒鳴ってしまった……。もう後の祭りですな。

「なんですか私の口が悪くてなんか文句あんですかこら」

「いや文句も何も……蘭、よね?」

「え、あ、え? なんで会長驚かないんですか?」

戸惑っている様子の蔦子先輩と緒方くん。

緒方くんがけいちゃんに助けを求めると、けいちゃんはイラついた表情で腕を組みました。

「こーちゃんそれが素だから。めちゃくちゃ口悪くて性格悪いのが本当」

「サラッとバラすなどんぐり!」

「どんぐり⁉ さすがにその罵倒は俺のこーちゃんメモリーにないよ⁉ どこでそんなの覚えて来たの忘れなさい!」

「じゃあ松ぼっくり! 話題逸れすぎだわくそ!」

「逸らしたのこーちゃんだけどな! 哀淋、幹。こーちゃんは猫かぶってるのが通常だからよく理解しておいた方がいいぞ。生徒会仲間やっていくんなら」

「私が生徒会辞めりゃ済む話じゃねえか」

「辞めさせないからなこーちゃん」

「けいちゃんの言うことなんか聞かねーよ。ちょっと九条先生んとこ行って――」

私が踵を返そうとしたとき、蔦子先輩がカタンと軽い音を立てて椅子から立ち上がりました。

「朝宮、蘭。帰るわよ」

「「………」」

にっこり、有無を言わさぬ笑顔つきで。

……こういうとこ湖蘭姉様に似ていて逆らえねえんです……。

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