会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
今は取り立てないけど。
それより目下の問題がある。
「伽藍がどう出て来るかがわかるまでは様子見かな。時さんに確認したら、俺と同じ高校だとかは全然話してないって言ってたから、こーちゃん目当てなのか俺をつぶす目的なのか、全然違う理由なのかもわかんないし」
「そっすね。つか時兄と連絡先交換してたんですか」
一応、と答えて置く。
時さんが来たとき、俺の番号を書いた紙を渡しておいた。
番号検索して登録しておいてください、絶対に、って。
で、登録された中から時さんを見つけて、俺も登録しておいたわけだ。
割と早くに役に立ったな。
「あの、ほんとすみません、兄の件……」
幹は色々背負い過ぎだな、とも思う。
『あいりん』での立場に、哀淋の幼馴染とか、生徒会では新入りだとか。
「ああ、気にすんな」
はたはたと手を振ると、幹は「でも……」と口ごもった。
でもはこっちだよ。
「俺としては、湖蘭さんが時さんと駆け落ちして『湖風』にこーちゃんが必要になるのが一番嫌だから、時さんのことは応援するよ」