会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「五月女伽藍転校生? ここは生徒会室なんだけど」
「出たな女たらし」
あ? 思わず額にスジが立つのがわかった。
挨拶もなしに何言ってくれてんだこいつは。俺はこーちゃんが大事なだけだ。
伽藍は顔立ちは端正なんだろうけど目つきが悪い。
それを今は俺に敵意むき出しだから余計に怨念が漂っているように見える。
「すみません会長、すぐに追い出しますので」
「こーちゃんが謝ることじゃないよ。むしろこーちゃんが伽藍の責任取らなくちゃいけない立場に見られてしまうから謝らない方がいい」
「それはやですね。わかりました。今後一切伽藍の関係では謝りません」
「うん」
俺とこーちゃんが肯き合っていると、伽藍が眉をひそめていた。
「湖月、朝宮にそんなしゃべり方してたっけ?」
こーちゃんはじと目で伽藍を見上げる。
「先輩なんですから敬語くらいつかいますよ。五月女先輩も同じようにしますから」
「気味悪い」
んだとこの野郎。こーちゃんの猫かぶりにケチつけるんじゃねえよ。