会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
一応会長の方を見て訊くと、会長はふわっとした笑みを見せました。
「こーちゃんが記憶取り戻したいって言うなら俺、手伝うし、俺が憶えていること聞きたければ話すし、俺、こーちゃんの味方だから」
会長のふわっとした笑顔が、なぜか神々しく見えました……。
そう言えば会長、よく『俺のこと見て』って要求をしてきました。
私には謎でしたが、自分のことを憶えているか、確かめていたのでしょうか……。
なんか、おかしいですね。いや、色んなことが、です。
思わず唇の端が緩んでしまいます。
「そういえば、今まで誤魔化されてきましたけど、どうして私の裏を知ったんですか?」
入学して少し経った頃、先生に生徒会室へ行くよう言われました。
意味がわからないまま生徒会室へ赴くと、生徒会室には会長一人がいて、『蘭丸。本当は雑で乱暴で凶悪な性格をバラされたくなかったら、生徒会手伝って』と要求してきたのです。
最初は何言ってるんだこの人はと思い『誰かと間違えていませんか?』と、私の方が誤魔化そうとしたのです。
が、『乱暴な言葉遣い。男子は喧嘩相手。雑な態度と悪い目つき。――君のことだよね?』……と言われたのです。