会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】

「へ?」

「ん?」

けいちゃんが泣きそうな声で挙手しています。どうしました?

「俺も行っていい?」

あれ? もしかして疎外されてるとか思っていました?

「けいちゃん来ないつもりだったんですか?」

「てっきり会長に蘭丸の家まで連れて行ってもらえると思ってたんですか……蘭丸の元お隣さんっすよね?」

「私も、けいちゃんが蔦子先輩と緒方くんを連れてきてくれるものだとばかり……」

「連れてく! こーちゃん家への案内なら任せろ!」

泣きそうだったのが一転、胸を張って答えました。

ちょろいですね。ちょろけいちゃんです。緒方くんとこっそりにやつきます。

今更ですが、緒方くんとは気が合いますね。この前の私の付き合いませんか発言は戯言ですが、緒方くんとは友達続けていきたいですねえ。

そんなこんなで、職員会議のために授業が早めに終わることになったその週の木曜日の放課後、蔦子先輩と緒方くんがうちに来ることになりました。

てっきり休日になるものだと思っていたからけいちゃんに案内を頼む算段でしたが、五人で下校です。

五人目は音々です。さっきからけいちゃんに恨みのこもった視線を送っています。こわいです。

「一応日持ちするもの持って来たけど、よかったら浅井ももらってよ」

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