会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
私の部屋に集まった、けいちゃん、蔦子先輩、緒方くん、音々。
けいちゃんと音々は、「飲み物でも取ってきます」と部屋を出た私に付き合って、キッチンまで来てくれました。
二人がバチってる感がひしひしと伝わってきますが、まあ殴り合いになったら止めますか。
紅茶とお菓子を持って部屋に戻ると、うー様を抱きしめた蔦子先輩と、うー様用おもちゃのねこじゃらしを手にしている緒方くんがいました。
「蘭、この子可愛いわね! 私もうー様の信者になるわっ」
「うー様教祖ではないんですけどね? ひっかきはしないと思いますけど、ぎゅっとし過ぎには注意してくださいね。……なんでけいちゃんが心臓押さえてうずくまるんですか」
「うん……可愛いね……」
いやけいちゃん、うー様のことまだ触ってないですよね?
「蘭……わたしだんだん朝宮先輩が可哀想になってきた。なんでどっちも鈍感なの」
「は?」
なんでけいちゃんが可哀想になるんですか。それに鈍感ですと?
「湖月―、帰ってるの?」
「あ、お母さん」
私たちが帰宅したとき、お母さんは出かけていました。
今帰ったようですね。
お母さんの声が聞こえたことで、けいちゃんと蔦子先輩の目の色が変わりました。
え、こわ。