会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「大丈夫ですか? 蔦子先輩」
お母さん、そんなに威圧的だったでしょうか? 心配になって蔦子先輩の隣にしゃがみこみます。
蔦子先輩はうー様に顔を沈めながらごにょごにょ言いました。
「と、とも、友達のお母様に逢うのが初めてだったから……、ご、ご挨拶あれでよかったかしら? もっと日頃の蘭の活躍を言うべきだった? それよりも私蘭のことフルネームで呼んでヘンに思われていないかしらっ?」
お、おおう? なんか蔦子先輩、混乱されています?
「蘭丸、放っておいていいから。それよりうみさん救出した方がいい」
「……いんですかね?」
緒方くんに訊けば、いい、と言い切られました。
んでは、と、蔦子先輩の腕からうー様を取り出します。
この間うー様、海に揺れる海草のようにされるがままです。
「こーちゃん、バイト先の店主からこーちゃんのご両親にって渡されたものがあるから、こーちゃんのお母さんに渡してくるね」
「へ? なんで店主さんがそんな? うちと知り合いとかですか?」