会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
自分たちがこーちゃんの中からいなくなってしまっても、こーちゃんを護ろうとした。
二人のそれを、俺に何が否定出来ると言うんだ。
こーちゃんのお母さんは、テーブルの腕で組んでいた指をほどいてテーブルのふちに置いた。
そのまま、俺に頭を下げて来た。
「湖月のこと、よろしくお願いします」
「はい」
「あ、でも恋愛感情で好きになってもいいからね?」
「はい。……はい?」
「お父さんも蛍都くんなら大丈夫だと思うし」
え、今こーちゃんのお母さんなんて言った?
「い、いや、あの、大事なお嬢さんにそんな懸想するなんて――」
「蛍都くんって堅物なのねえ。大丈夫よ、湖月も蛍都くんには懐いてるし」
「いや、でもそう話が飛躍するものでも……」
「蛍都くん」
ぽん、と身を乗り出したこーちゃんのお母さんに肩に手を置かれた。
「青春しな」