会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
あ、とうとう言っちゃいました……。
まあいいです。どんな反応かも気になりますし。
じっとけいちゃんを見ると、不思議そうに小首を傾げました。
「俺? ……何かしたっけ……?」
あ? ……あ~~そうですか。けいちゃんにとっては何でもない戯言だったってことでいいか? おい。
アゴ蹴っ飛ばす価値もないですね。
けいちゃんを見ずにドアまで歩きました。
私の腹も決まりましたよ。
ドアの取っ手に手をかけてけいちゃんを振り返ります。
「心当たりすら思い出せない唐変木に割く時間ないんで。さっさと用事済ませて戻りますよ」
「えっ、こーちゃんちょっと待っ――
「あ?」
「ひっ! こ、こーちゃん怒ってる……?」
……はっ。から笑いがもれますね。
素を隠さず睨み返すと、けいちゃんの両肩がびくっと跳ねました。
なんでこの人は私に弱いんですかね。意味わかんねです。
「さっきまでは怒ってなかったですよ? 今のやり取りで怒りに変わりましたけど」
「ごめ――」
「また」