会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
音々は眉目秀麗、成績優秀と目立つところが多い上に入学試験は首席で、入学当初、先生から生徒会に推薦されていました。
音々自身は、面白そうだったらやってみようかなあ、という感じで生徒会室に行って……怒って帰ってきました。
何があったか訊いても、「私、朝宮先輩とは合わないから生徒会はやめておくことにする」の一点張りで、何があったかは教えてくれません。親友なのに。
そして音々は笑顔で怒るタイプなのです。マジ怖ぇです。そしてお鉢が私に回って来たわけです。
……いえ、私の場合、音々とは少し事情が違います。
音々は先生から生徒会に推薦されました。
私は朝宮会長に引きずり込まれたのです……。
その弱みが、この性格の裏表です。
先ほどもあげましたが、私は学校では猫をかぶっています。
その裏の性格――音々に対して話すようなものを私は裏と呼んでいます――をどういったわけか会長に知られてしまい、黙っていてほしかったら生徒会手伝って、と……。
それが入学して二週間ほど経った頃で、小間使い生活も今やひと月を超えて五月も終わりごろです。
あ、よくわかりませんが、私が手伝っている生徒会の仕事は、会長のだけです。
蔦子先輩や緒方くんの仕事を手伝おうとすると会長に邪魔されます。
意味わからねえ変態です。
「会長と相性いい奴なんていんのかね……」
「蔦子先輩は? 私、蔦子先輩が会長だったら生徒会入ってもよかったなあ」