会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「でもすごい偶然ねえ。湖月、今生徒会のお手伝いしてるんでしょ? そこで蛍都くんと再会なんて! お父さん、運命動き出しちゃったらどうする?」
「えっ! そ、れは……ま、まず蛍都くんをうちへ連れてくるところからだな。今の蛍都くんがどんな青年かを知らないことには何も」
「生徒会長やってるくらいなんだから、優等生なのは間違いないわね」
……お父さんよ、お母さんよ。娘は日々、元お隣さんから嫌がらせを受けているのですよ……。
まあ、自分を思い出してほしいがためで、悪意があった嫌がらせではなかったようですけど。
こちらからしたらセクハラ以外の何ものでもないです。
「ごちそうさまでした……」
気分が落ち込んだまま、手を合わせてから食器を持って立ち上がります。
「湖月? 顔色悪いわよ? 食器は置いておいていいからちょっと休んだら?」
「ありがとう……」
うちは、自分が使った食器は自分で洗うのが決まりです。
ですが今日は母の言葉に甘えます。