会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
本当に会長がお隣さんだった……ということはいわゆる幼馴染という関係になるのでは?
………。
なぜだかすごく寒気がしました。
私がなくしている記憶のどこかで、会長と因縁でもあるのでしょうか……?
……うー様に癒してもらいましょう。そうだ、それがいいです。
ドアを開けっぱなしにしている、二階にある自分の部屋の電気をつけます。
「う~様~」
私はフラフラした足取りで、ベッドに倒れこみます。
「みゃあ」
うみ猫が一声鳴いて、私の部屋の、日当たりのよいバルコニーにつながる窓際の床に置かれたうみ猫用の猫ベッドから、私の背中に飛び乗ってきました。
「うー様、今日もよきもふもふです」
「うみゃお」
ベッドにうつ伏せな私の背中に居座ることを決めたうー様は、気配的に箱座りはじめたようです。
背中がぬくいです。幸せです。私は日々このために生きているのです。本気です。猫は正義です。
二年前に、母の友人の家で生まれたのをもらってきたのがこの子、うみです。
私はうー様とかうみ猫とか呼んでいます。
うー様は人見知りをまったくしない子で、初めて逢う方にも、撫でろ、とすり寄っていくので、お客様に大人気です。