会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
「……」
言われまくっていますが。
今日は『膝枕して』、昨日は『お弁当作って来て』、おとといは『俺のこと十秒見てて』……毎日一個は意味わからん嫌がらせを受けていますね。
勿論全部お断りしていますよ。
「あ、いやー、うん……どうなんだろう」
危うい危うい。
会長を大嫌いと公言してはばからない音々に知られたら、音々が犯罪者になってしまいます。
会長を護るためでなく、音々と音々の未来を護るために言葉を濁しました。
「そう? でも、何かあったら言ってよ? うちの力総動員して朝宮先輩追いつめるから」
「だから音々のそのネタは怖いんだって……」
音々の家は、あまり一般的ではありません。
今の言葉も冗談ではないのです。
ガチ中のガチなのです。
「ま、なんにもないようにするさ」
「そうだねー」
今日も大好きな音々と、二人で帰り道。
それだけで、今日は幸せに終われます。