会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
素直に肯く。
なんだろう、こーちゃん、大おじさんに用事があるのかな。……はっ! まさかご家族への紹介⁉ ちょっと待ってこーちゃんそれは早いって!
「……会長、大丈夫ですか? 顔の作画が崩れまくりですが……」
「作画⁉ 俺って画で出来てるの⁉」
「そんだけ元気なら大丈夫ですね」
こーちゃんは突き進んで、門からは入らずに更にその奥に回った。
さっきの大邸宅とは別の建物があって、こちらは和洋折衷と言った感じで、普通の民家より少し大きいなって建物だった。
……しかしそのレベルの家屋が二つ並んでいた。
こーちゃんはその片方の家のインターホンを押す。
すぐに女性の声で「はーい」と返事があって引き戸が開かれた。
出てきたのは、大学生くらいの和服の女性。
白いエプロンをかけていて、旅館の中居さんみたいだった。
「あら、湖月さん」
「お久しぶりです。今日は湖蘭(こらん)姉様に逢いに来ました」
「お嬢様でしたら中庭にいらっしゃいましたよ。……そちらの方は……?」
お、お嬢様? こらん姉様?