冬の花
「佑樹君にまさか見られていたなんて…」
「はい…。
私もまさか見られているなんて考えてなくて…。
あの家も調べたら、父親の血痕とか見付かるんじゃないかって言われて。
あの家も元々は佑樹の親の持ち物だし、
警察とかに調べられたら…。
どうしましょう…」
「…彼の事も、殺すしかない…」
呟くようなその言葉に、私は阿部さんに顔を向けた。
「納得出来ない?
どうにも出来なくて俺に電話して来たんじゃないの?
あの事をネタに、佑樹君にゆすられたりしてるんだろ?」
「それは…」
私を追い詰めるような阿部さんの言葉や目が怖くて、手が震えて来る。
佑樹に、ゆすられている。
お金は求められていないけど、
体をこれからも求められるだろう。
佑樹に抱かれている時、殺してやろうと思ったのに、
その殺意もいざとなると薄れて行く。
阿部さんに電話したら、きっとそうなると分かっていたのに。
そのつもりで、こうやって阿部さんと会っているのに。
「大丈夫だから」
その阿部さんの言葉に、
そっと頷いた。
「はい…。
私もまさか見られているなんて考えてなくて…。
あの家も調べたら、父親の血痕とか見付かるんじゃないかって言われて。
あの家も元々は佑樹の親の持ち物だし、
警察とかに調べられたら…。
どうしましょう…」
「…彼の事も、殺すしかない…」
呟くようなその言葉に、私は阿部さんに顔を向けた。
「納得出来ない?
どうにも出来なくて俺に電話して来たんじゃないの?
あの事をネタに、佑樹君にゆすられたりしてるんだろ?」
「それは…」
私を追い詰めるような阿部さんの言葉や目が怖くて、手が震えて来る。
佑樹に、ゆすられている。
お金は求められていないけど、
体をこれからも求められるだろう。
佑樹に抱かれている時、殺してやろうと思ったのに、
その殺意もいざとなると薄れて行く。
阿部さんに電話したら、きっとそうなると分かっていたのに。
そのつもりで、こうやって阿部さんと会っているのに。
「大丈夫だから」
その阿部さんの言葉に、
そっと頷いた。