冬の花
佑樹殺害、決行の日。

それは、阿部さんと再会した丁度一週間後。

この一週間、毎日のように佑樹は私の体を弄んだ。

仕事を終え、私の部屋へと寄り、
私を従わせる。

死にたくなるくらいにその時間は辛かったけど、
もうすぐ、佑樹は死ぬのだと思うと、
耐える事が出来た。

佑樹がこの世から居なくなれば、
この忌まわしい時の記憶も、
一緒に葬りさろうと思っている。

佑樹を、殺す。

再会した阿部さんは、
淡々と私が何をすればいいのかを語った。

私は言われた通りにする。

阿部さんに言われたように、
休みの今日、佑樹を自分の部屋へと招いた。
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