冬の花
ベッドの中スマホをいじり、色々なサイトでそのニュースを見ていると、
突然そのスマホが電話を着信した。

電話を掛けて来た相手は、マネジャーの木元さん。

売れた今は、専属で私のマネジャーをして貰っている。

私はベッドから出て、目の前のソファーに座りその電話に出る。

ちょうど一年前、ドラマの出演が決まったのを機に、
裕子さんの部屋から出て独り暮らしを始めた。

これからは生活が不規則になると思い、裕子さんに迷惑を掛けないように。

「はい…」

1ルームだけどとても広く、朝で静かだからか、
私の声が部屋に響いた。

『あかり、あのね。
ちょっと色々有って、決まってたドラマとりあえず延期になるみたい』

「そうですか…」

やはりそうなるだろうな、と思っていた。

保田美憂の不倫だけなら、ただ彼女を降板させれば良かったのかもしれないけど、
相手がそのドラマのプロデューサーとなると…。

そのドラマのイメージ自体良くない。

延期、となっているが、
中止かもしれないな。

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