いつまでも…片想い 若葉色
服装は綾乃にも可愛いとお墨付きの花柄の秋色のフレアスカート。
待ち合わせ10分前に着くと神崎さんの姿も遠くに見える。落ち着いた歩き方に自信が窺えた。
挨拶を交わし、神崎さんがオススメのお店があると云うので、そのお店に行くことにした。
木のぬくもりを感じられる店内は 素朴さとおしゃれを醸し出していて素敵な造りになっている。
病み上がりなので、ノンアルコールのカクテルを選び、神崎さんはビールを、そして一番人気のハンバーグセットを2つ注文した。
飲み物が来て2人で乾杯をする。
「 元気になって良かったね 」
「 はい 殆ど面識もないのにありがとうございました 」
「 カフェと朝だけだもんな 」フッと笑った!
「 朝、見かけた時はびっくりしたよ 同じ時間帯なんだな」
「 凄い偶然ですよね 」って本当は気づいていましたが……恥ずかしくて言えない…
「そうだよな」
「 車を運転されるのですね 運転好きなのですか?」
「 運転?好きだよ ドライブとかよく行くよ 」
「 うらやましいです 一応運転出来ますが あまり自信がないので地元限定にしています 」
「 車だと便利だし行動範囲広がるからね これからはドライブの時期だろ 今度一緒に行く? 」
えっ。一瞬、目が点になる。「 行きます!約束ですよ 」もうニコニコが止まらない。
ハンバーグセットも届き「いただきます」と美味しくいただいた。
先日のお礼にと誘ったはずなのに、彼が支払いをしてしまった。あまり店員さんの前で話すのも悪いので、お店の外へ出た。真っ直ぐに帰宅なんて事も哀しいので、思いきって誘ってみる!
「 まだ時間も早いので、私の家で飲み直ししませんか?コンビニで飲み物などを買って、あっコンビニでは 私が払いますね 」
「 いいの?行こうか 」
コンビニで2人で買い物をする。まるで恋人同士のようだ。ドキドキするのは私だけだろうな。