いつまでも…片想い  若葉色

 朝、目覚めると身体中がザワザワするようで、特に下半身に違和感がある。
神崎さんの痕が感じられて嬉しいと思う。

 顔を合わせるのは恥ずかしいが、朝食の支度をする。私は基本和食だけど、どちらでも良い。神崎さんの好みはこれから知って行きたい。

 朝食が出来る頃 神崎さんが起きた。

「 おはようございます 」

「 おはよう こっちに来て 」と神崎さんが呼ぶのでベットに近づくと、手を引っ張られ神崎さんの上に倒れ込む。

「 一緒に起きたかったのに… 身体大丈夫か?」と気遣ってくれキスされた。

「大丈夫です。 朝食作ったので、良かったら食べませんか?」少しだけ恥ずかしかった。

「 作ってくれたのか?ありがとう いただくよ 」微笑んで答えてくれた。

 お豆腐のお味噌汁、御飯、目玉焼き、サラダ と簡単なものだが神崎さんは「美味しいよ 」と喜んでくれた。

「 シャワー借りたいけど着替えも無いし 午後からフットサルの予定があるから帰るな 」

食事を終え身支度を整えた神崎さんがいう。

 淋しいけど仕方ないよね……?表情に出ていたのか、うれしい言葉が聞こえてきた。

「 夕方には終わるから会おうか?食事へ行く?」

「 昨日も外食だったので、私が作ってもいいですか?」

少しドキドキしながら訊ねた。

「 もちろん 唐揚げが食べたいな 作ってくれる?」

リクエストされて嬉しかった。

「 はい 用意して待ってます 」

「 じゃあ また夕方くるよ 」とキスして帰っていった。

 今日は 張り切って過ごせそうだ。掃除をして買い物へ行く。とてもわくわくする。

 私が大好きな雑貨屋さんに立ち寄った。目の前にあるのはペアのカップで、縁と取手が水色とピンクになっている。
隣の棚には藍色の夫婦茶碗。2人で使うのを想像する。

 今日買うのはまだ早いかな、きちんとお付き合いを始めたら、改めて買いに来よう!後ろ髪を引かれる気もするが、スーパーへ向かった。

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