セイハンタイ
今、やっとヘアメイクが終わり、ドレスに着替えた
真っ白く、胸元にキラキラと輝いた宝石が散りばめられていて、よくあるふわりと広がったものではなく、タイトなデザインの大人っぽいウェディングドレス
金色の髪はいつからか肩を越え、胸元まで伸びていて、それをアップにし、ティアラを着けた
「父さん」
「...奏...
綺麗だな...」
元組長である父、蓮(れん)は涙ぐみながらそう言ってくれた
組を引退した父は以前のような怖い雰囲気はなく、今では唯の娘想いの父親
母である奏子(かなこ)は私のヘアメイクも手伝ってくれていて、その時に何度もおめでとう、と言ってくれた