セイハンタイ
「な、なあさっきのあいつの殺気...」
キリガクの俺らの溜まり場、屋上についてから那月がそう呟いた
「...さっきのは思わず俺も震えたよ」
瞬が眉間に皺を寄せてそう言った
確かに、さっきの奏の殺気は尋常じゃなくて、総長の俺も震えてしまった
奏は幹部だったし、俺より弱いんじゃないのか...?
「...わけわかんねぇよ、あいつ...」
那月は苦しそうにそう言って頭を抱えた
奏に裏切られ、黒薔薇は今かなり弱っていた
幹部を失い落ちた戦力、仲間に裏切られた傷
奏、なんで裏切ったんだよ.....
この時俺らは何も分かっていなかった
あの時俺らが起こした間違い
そして真実さえも