セイハンタイ
唯side



俺が初めてそいつを見た時


なんて綺麗なんだろうって思った




キリガクの理事長である大我さんに呼び出され、理事長室にいると、突然そこにやってきて理事長室の更に奥の部屋に消えていった奏



俺の事には一切気づかず、動揺していたのかあいつの殺気はダダ漏れで、黒いフードから覗く唇は傷がつくんじゃないかと思うほど噛み締められていた




大我さんはそんな奏を心配そうな顔で見ていた




「...あれはうちの斎藤 奏」


大我さんが名前を言うまで気付かなかった

斎藤 奏は今裏の世界では有名で、黒薔薇を裏切った元幹部として知られていた



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