セイハンタイ
唯side




『...こいつが泣いてて...



こっちは何一つ感じてないと思ってんのか?!



...ほんと、寂しい人達』




そう言って、その場から逃げるように立ち去った



俺の横を通り過ぎた奏は、フードから数滴の雫を落として行った



「...もし奏が君を傷つけていたとして




それが君たちが奏を傷つけていい理由になる?


一回、ちゃんと自分たちがしてること見直した方が良いんじゃない」



普段ほとんど喋らない京介がそいつらに向かって淡々とそう言った



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