Sweet break Ⅳ
『お願い!こんなこと、未来君しか頼めないし。ね?』
両手を合わせ、切実な想いが伝わるように、真剣な眼差しで未来君に訴えると、未来君は観念したように、短く息を吐く。
『わかりましたよ…何のためだか知りませんけど、朱音さんこそ関さんに怒られても知りませんよ』
『大丈夫。こんなことで、関君怒らないから』
未来君がなぜそんなに関君を気にかけているのか謎だけど、とりあえず本人を安心させるためにも、強く断言してみせる。
『さぁ、どうぞ、軽く乗せちゃって』
『…どうぞ…って』
未来君の目の前で、合掌しながら感覚を研ぎ澄ませるために目をつぶると、深い溜息を吐かれた後、『じゃ、触れますよ?』と、少し緊張したような未来君の声が聞こえた。
同時に、頭の上にふわりと乗せられた大きな手の感覚。
『………?』
…あれ?
ジッと、その手の重みを感じとるように集中するも、関君に触れられた時のような、ドキドキ感も、胸の奥がキュッとなるような高揚感も沸いては来ない。
”う~ん…何ともない?”
『あのぅ…朱音さん?…もう良いですか?』
『未来君、ちょっとそのまま手を滑らせてみて』
『えっ』
『ほら、テレビのドラマとかで恋人どうしがするみたいに』
『こ、こうですか?』
戸惑いながらも、頭上にあった未来君の温かな手がゆっくりと髪を撫で降りる。
その動きは、関君が触れた時とほぼ同じようにも思えるのに、何故だかあの時感じた気持ちの良さは無く、むしろゾワリと少し嫌な感じがするような…??
両手を合わせ、切実な想いが伝わるように、真剣な眼差しで未来君に訴えると、未来君は観念したように、短く息を吐く。
『わかりましたよ…何のためだか知りませんけど、朱音さんこそ関さんに怒られても知りませんよ』
『大丈夫。こんなことで、関君怒らないから』
未来君がなぜそんなに関君を気にかけているのか謎だけど、とりあえず本人を安心させるためにも、強く断言してみせる。
『さぁ、どうぞ、軽く乗せちゃって』
『…どうぞ…って』
未来君の目の前で、合掌しながら感覚を研ぎ澄ませるために目をつぶると、深い溜息を吐かれた後、『じゃ、触れますよ?』と、少し緊張したような未来君の声が聞こえた。
同時に、頭の上にふわりと乗せられた大きな手の感覚。
『………?』
…あれ?
ジッと、その手の重みを感じとるように集中するも、関君に触れられた時のような、ドキドキ感も、胸の奥がキュッとなるような高揚感も沸いては来ない。
”う~ん…何ともない?”
『あのぅ…朱音さん?…もう良いですか?』
『未来君、ちょっとそのまま手を滑らせてみて』
『えっ』
『ほら、テレビのドラマとかで恋人どうしがするみたいに』
『こ、こうですか?』
戸惑いながらも、頭上にあった未来君の温かな手がゆっくりと髪を撫で降りる。
その動きは、関君が触れた時とほぼ同じようにも思えるのに、何故だかあの時感じた気持ちの良さは無く、むしろゾワリと少し嫌な感じがするような…??