揺れる想い〜その愛は、ホンモノですか?〜
「それからずっとあなたから連絡もなくて、寂しくて、でも引導を渡されないで済んでることにホッとしてた。そしていよいよ明日家に来いって、あなたに電話もらった時、もう手遅れかもしれないけど、あなたに誠心誠意謝って、離婚だけはなんとか許してもらおう。そう考えて、家の玄関を潜ったの。」
「・・・。」
「でも、あなたの方から『愛している』『これからも一緒に居て欲しい』って言ってもらった。びっくりしたけど、本当に嬉しかった。でもそのお礼を、ちゃんとまだ私言えてなかったから。今改めて、達也、ありがとう。」
そう言って、腕の中で自分を見上げて来る妻に、達也は照れ臭そうに笑った。が、ハッとしたように
「そっか。これがダメなんだよな。」
と言う。
「えっ?」
「鈴の言葉に、俺がちゃんと応えられないのがいけないんだった。」
「達也・・・。」
「鈴。君の心を他の男に奪われかけたのは、ショックだったし、辛かった。でも君は踏み止まってくれた、帰って来てくれた。それが俺の方こそ、本当に嬉しかった。鈴、ありがとう、愛してるよ。」
その言葉と笑顔を聞いて、見て、次の瞬間、鈴はギュッと夫を抱きしめた。
「ありがとう。私も本当に達也を愛しています。あなたを、あなただけを・・・。」
「鈴・・・。」
そう言って、達也も鈴を抱き返す。お互いの鼓動とぬくもりを確かめ合って、また唇を重ねて・・・どのくらい経っただろう。唇が離れ、見つめ合う2人。
「達也、大好き。だから・・・今夜は寝かさない。」
こう言うと、達也の首に手を回す鈴。
「だから、それって男のセリフだって。」
「いいじゃん、そんなの別に。」
からかうような達也の言葉に、鈴はプッとふくれて見せる。
「そうだな。そんな肉食系の鈴を知ってるのは、世界で俺一人だもんな。」
「達也・・・。」
そんなことを言われて、少し恥ずかしそうな表情になった鈴の顎を、クィッと自分に向けた達也は
「だから、そんな君は、他の誰にも見せるなよ。これからも絶対に。」
と言って、鈴を見つめる。その達也の視線を受け止めると
「はい・・・。」
と答えた鈴は、コクンと1つ頷いた。そんな鈴の仕草に、ニヤッと笑った達也は、また鈴の唇を奪い、そのまま妻の浴衣をはだけさせ、手を活発化させる。
「あっ・・・。」
すぐに、自分の前以外では、漏らすことのない妻の艶やかな吐息が耳に入った瞬間に、達也の理性が飛んだ。
「明日の帰りの運転は親父に任せる。だから本当に今夜は寝かせないからな、鈴。」
そんな夫の言葉に、鈴は辛うじて頷くのが今は精一杯、だった・・・。
END
「・・・。」
「でも、あなたの方から『愛している』『これからも一緒に居て欲しい』って言ってもらった。びっくりしたけど、本当に嬉しかった。でもそのお礼を、ちゃんとまだ私言えてなかったから。今改めて、達也、ありがとう。」
そう言って、腕の中で自分を見上げて来る妻に、達也は照れ臭そうに笑った。が、ハッとしたように
「そっか。これがダメなんだよな。」
と言う。
「えっ?」
「鈴の言葉に、俺がちゃんと応えられないのがいけないんだった。」
「達也・・・。」
「鈴。君の心を他の男に奪われかけたのは、ショックだったし、辛かった。でも君は踏み止まってくれた、帰って来てくれた。それが俺の方こそ、本当に嬉しかった。鈴、ありがとう、愛してるよ。」
その言葉と笑顔を聞いて、見て、次の瞬間、鈴はギュッと夫を抱きしめた。
「ありがとう。私も本当に達也を愛しています。あなたを、あなただけを・・・。」
「鈴・・・。」
そう言って、達也も鈴を抱き返す。お互いの鼓動とぬくもりを確かめ合って、また唇を重ねて・・・どのくらい経っただろう。唇が離れ、見つめ合う2人。
「達也、大好き。だから・・・今夜は寝かさない。」
こう言うと、達也の首に手を回す鈴。
「だから、それって男のセリフだって。」
「いいじゃん、そんなの別に。」
からかうような達也の言葉に、鈴はプッとふくれて見せる。
「そうだな。そんな肉食系の鈴を知ってるのは、世界で俺一人だもんな。」
「達也・・・。」
そんなことを言われて、少し恥ずかしそうな表情になった鈴の顎を、クィッと自分に向けた達也は
「だから、そんな君は、他の誰にも見せるなよ。これからも絶対に。」
と言って、鈴を見つめる。その達也の視線を受け止めると
「はい・・・。」
と答えた鈴は、コクンと1つ頷いた。そんな鈴の仕草に、ニヤッと笑った達也は、また鈴の唇を奪い、そのまま妻の浴衣をはだけさせ、手を活発化させる。
「あっ・・・。」
すぐに、自分の前以外では、漏らすことのない妻の艶やかな吐息が耳に入った瞬間に、達也の理性が飛んだ。
「明日の帰りの運転は親父に任せる。だから本当に今夜は寝かせないからな、鈴。」
そんな夫の言葉に、鈴は辛うじて頷くのが今は精一杯、だった・・・。
END