眠れない夜をかぞえて
自然の匂いを嗅ぎ、澄んだ空気を吸い込む。
軽井沢は、あの時と何も変わらなかった。
チェックインの時間になり、私は宿泊先のホテルに行く。
「予約をした桜庭です」
「ようこそお越しくださいました。ただいま予約を確認いたします」
ホテルのホームページから予約を入れた。
宿泊サイトから予約をした方が安く泊まれることも分かっていたが、どうしてもホームページから予約をしなければならない理由があった。
「桜庭様、承っております。ご指定の107号室をご用意しております。こちらがキーになっております。どうぞごゆっくりとお過ごしくださいませ」
「ありがとうございます」
10階の7号室。
107。
そこは、私が初めて哲也と宿泊した部屋だった。
空いていなければ、旅行のルート変更をすればいいと思っていたくらい、思い入れのある部屋だった。
部屋のカーテンを開けて、トランクから哲也の写真を出す。
「窮屈だった? 覚えてる? この部屋。また泊まりに来たの」
ドレッサーに写真立てを置いて、外の景色を眺める。
初めての夜。緊張して固くなっていた。私には初めての経験だったから。痛く、温かく、そして何とも言えない快楽があった。
「このベッド……」
どのように事が運ぶのだろうと、ずっと思いながら昼の観光をしていた。
それは自然と訪れた。撮った画像や動画を楽しく見ていた。
大笑いをして顔を見ると、お互いの顔が接近していて、ドキッとした。
それからは哲也からキスをしてくれて、ベッドに抱き上げ運んでくれた。自然だった。
翌朝、目が覚めた時、とても恥ずかしかったけど、哲也はぎゅっと抱きしめて、
『大切にするよ』
と言ってくれた。
「哲也、見守っていてくれてありがとう」
軽井沢は、あの時と何も変わらなかった。
チェックインの時間になり、私は宿泊先のホテルに行く。
「予約をした桜庭です」
「ようこそお越しくださいました。ただいま予約を確認いたします」
ホテルのホームページから予約を入れた。
宿泊サイトから予約をした方が安く泊まれることも分かっていたが、どうしてもホームページから予約をしなければならない理由があった。
「桜庭様、承っております。ご指定の107号室をご用意しております。こちらがキーになっております。どうぞごゆっくりとお過ごしくださいませ」
「ありがとうございます」
10階の7号室。
107。
そこは、私が初めて哲也と宿泊した部屋だった。
空いていなければ、旅行のルート変更をすればいいと思っていたくらい、思い入れのある部屋だった。
部屋のカーテンを開けて、トランクから哲也の写真を出す。
「窮屈だった? 覚えてる? この部屋。また泊まりに来たの」
ドレッサーに写真立てを置いて、外の景色を眺める。
初めての夜。緊張して固くなっていた。私には初めての経験だったから。痛く、温かく、そして何とも言えない快楽があった。
「このベッド……」
どのように事が運ぶのだろうと、ずっと思いながら昼の観光をしていた。
それは自然と訪れた。撮った画像や動画を楽しく見ていた。
大笑いをして顔を見ると、お互いの顔が接近していて、ドキッとした。
それからは哲也からキスをしてくれて、ベッドに抱き上げ運んでくれた。自然だった。
翌朝、目が覚めた時、とても恥ずかしかったけど、哲也はぎゅっと抱きしめて、
『大切にするよ』
と言ってくれた。
「哲也、見守っていてくれてありがとう」