君に、この花言葉を
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて……」

フローラはグラスに桃酒を注ぎ、ゆっくりとグラスに入った桃酒を飲み干す。そしてしばらくは「とてもおいしいです。作り方を教えてください」と話していたが、睡眠薬が効いてきたのか僕に体を預けて眠ってしまった。

「ああ、やっと僕のものになってくれるね。フローラ……」

僕はフローラの髪に口付け、彼女を抱き上げる。そして車に彼女を乗せて森の中の屋敷へと向かった。こんなところまで警察の捜査の手は及ばない。ここは僕とフローラが永遠に共にいられる楽園なんだ。

地下室に使ったフローラの部屋に彼女を連れて行き、手足を頑丈な鎖で拘束する。そして僕はフローラのためにとテーブルの上にリンドウの花を飾った。

「んん……」

しばらくするとフローラが目を覚ます。そして、「えっ!?ここはどこですか!?」と驚いていた。そんな姿も愛おしい。

「ここは僕とフローラが永遠に暮らす場所だよ。ここで君は死ぬまで暮らすんだ」
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