君に、この花言葉を

「でも、蓮とひなたって遠距離恋愛になるってことか〜」

「廉〜！！アメリカ人の女の子に浮気しちゃダメだぞ〜？」

周りからそんなことを言われ、あたしも廉も笑う。本当は会えなくなるのが寂しい。廉と離れたくない。でも、もうすぐ廉は飛行機に搭乗しないといけない時間だ。

「廉、辛いこととかあったらいつでも話を聞くから無理しないでね。あたしも日本で頑張る。バイトしてお金貯めて、廉に会いに行く！約束ね！」

あたしはそう笑って言う。よし、ちゃんと笑えてる。友達も「いいこと言うじゃん！」って言ってくれてるし。

「ありがとう」

廉もそう言って笑ってくれて、あたしはホッとした。これであとは廉が飛行機に乗るのを待つだけ。廉の姿が見えなくなったら泣こう。そう思っていると、廉に手を掴まれた。

「こっち来て！二人で話したいことがある」

「えっ！？」

あたしは廉に手を引かれてみんなから引き離される。みんなは「いちゃついてこい！」ってからかってる。訳がわからないまま、あたしは人気のない場所に連れて行かれた。