君に、この石言葉を
ただバラの花を褒めているだけなのかと思っていた私は、彼が小さな箱を手にして頬を赤く染めているのを見て、言葉の意味を理解する。

「ここでどうしても言いたいって思ったんだ。初めてデートしたこの場所で。ここを僕たちにとって特別な場所にしたいから……」

圭くんが箱を開けると、中に入っていたのは豪華なダイヤモンドの指輪。ダイヤモンドなんて宝石店でガラス越しにしか見たことがない。

「こんな僕でよければ、結婚してくれませんか?」

圭くんの顔が涙でぼやける。涙を手で拭った後、私は「こんなじゃないよ」と笑った。圭くんは私にとってかけがえのない存在だ。

「……二人で幸せになろうね」

私がそう言うと、圭くんは幸せそうに笑って私を抱き締める。私もその背中に腕を回して、心から幸せがあふれ出すのを感じた。






ピンクトルマリン……愛

ダイヤモンド……永遠の絆
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