君に、この石言葉を
梓が顔を上げて僕の手元にある袋を見つめる。僕は「これ、同僚に勧められてさ」と言いながら白い真珠のブレスレットを取り出す。そして梓の腕にそっとつけてあげた。
「綺麗……。今日って記念日とかでもないでしょ?」
「そうなんだけど、石言葉ってやつかな」
真珠の石言葉を教えて僕は梓を優しく抱き締める。最近父親になった同僚の言葉を思い出しながら僕は言った。
「同僚の奥さん、出産で命の危険に陥ってしまったんだって。出産ってやっぱり命がけなんだなって。だから神様頼みになっちゃうけど、梓と元気に生まれてくれた子どもを育てていきたいから……」
僕がそう言うと、「ありがとう」と梓は微笑む。そして珊瑚のお守りにも意味があるんだよと教えてくれた。その意味と梓の言葉に胸が温かくなる。
「私、健二(けんじ)くんと一緒にひ孫の顔まで見たいって思ってるから!」
珊瑚……長寿
真珠……安産のお守り
「綺麗……。今日って記念日とかでもないでしょ?」
「そうなんだけど、石言葉ってやつかな」
真珠の石言葉を教えて僕は梓を優しく抱き締める。最近父親になった同僚の言葉を思い出しながら僕は言った。
「同僚の奥さん、出産で命の危険に陥ってしまったんだって。出産ってやっぱり命がけなんだなって。だから神様頼みになっちゃうけど、梓と元気に生まれてくれた子どもを育てていきたいから……」
僕がそう言うと、「ありがとう」と梓は微笑む。そして珊瑚のお守りにも意味があるんだよと教えてくれた。その意味と梓の言葉に胸が温かくなる。
「私、健二(けんじ)くんと一緒にひ孫の顔まで見たいって思ってるから!」
珊瑚……長寿
真珠……安産のお守り