地味OLの憂鬱～私は仕事に生きたいのに、三人からのアプローチにタジタジです！！

萌side

＊萌side



十九時、よかったギリギリ間に合った。萌と女性社員達は回りをキョロキョロと見回してた。

「あれ？アメリカからの帰国便遅れてるって」

「えーー」

「とりあえず一条さん探そうか」

隠れながら玲奈を探していた時ざわめきとともに一人の美人が現れた。

「うわーー。すっごい美人じゃない？萌見てみなよ」

「美人に興味は無いのよ。それより一条さん探して！！」

「「はい。はい」」

三人で一条さんを探してみるが見つからない。

「婚約者って嘘なんじゃない？」

「やっぱりーー？萌もそう思ってた」

そんなことを話していた時アメリカから帰国して人達がロビーに現れた。

「えっ誰あの人、超イケメン！！」

その声につられて目を向けると、スーツ姿のイケメンが目に飛び込んでくる。

「・・・・」

萌は言葉を失い、そのイケメンに釘付けとなっていた。

かっこいいーー。

誰！！誰なの？

「ねぇ、あれってこの雑誌に載ってる人じゃない？」

ビジネス雑誌の表紙に爽やかな笑顔。

「大手家具メーカーA＆Bの副社長だって北大路優人」

A＆Bの副社長……。

北大路優人、北大路優人……。

萌はその名前を心の中で何度も何度も繰り返した。