【完結】午前2時の殺人事件
第3章




「そもそも、蜂谷くん、大河内さんと部屋一緒だったのに、何も知らないの?」

「……ああ、同じ時間に寝たことだけは、覚えてるけどな。その後のことは分からないんだ」

「俺たちだって、夜中は普通に寝てたし。部屋から出た人なんていなかったと思うけど……」

「あたしだって、ドアを開ける音とか、物音も聞いてないから分からないよ……」

「警察を呼ぼうかと思ったけど、スマホは圏外で繋がらないから、ムリだな……」

「……あの死って言葉、誰かがやっぱり死ぬってことだったんだよ。だから大河内さんは……」

「……俺の見た感じ、おそらく死亡推定時刻は、午前2時から3時の間と見て、間違いないだろう」

「……そんな、誰が、こんなこと……」




大河内すみれが殺された時刻、この6人には、アリバイがない。

誰が犯人でも、おかしくないのだ。




「……大河内さんは、事件のカギを握ってる人だった。だから、殺されたの?」

「…………」




無言が続く。



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