【完結】午前2時の殺人事件





「……とりあえず、部屋に戻りますわたし」

平林繭香がそう言って、部屋を出た。





「平林、待てよ」

その後を蜂谷隆平が追いかける。






「……すみません。少し横になりたくて……」

「いや、ムリもない。ゆっくり休もう」

「……はい」




部屋へ戻り、平林繭香はベッドに横になった。

蜂谷隆平は、この謎を解くため、事件を振り返っていた。




「……他殺なら、犯人がいる。犯人は俺たちの中の誰かだ」

恐らくあのふたりを殺したのは、この中の誰かだ。




しかし証拠がないため、疑いたくはない。

だけど状況の中で考えたら、俺達しかいないんだから、俺たち以外にあり得ない。




しかも殺人事件がおきるのは、どちらも午前2時頃だ。

みんな寝静まっている時間だ。





わざわざその時間を選ぶなんて、不自然すぎる。

一体何が目的なんだ?




「……もう少し探ってみるか」

蜂谷隆平は部屋を出て、ある場所へと向かった。






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