【完結】午前2時の殺人事件
「……蜂谷さん、どこにいるんですか?」
平林繭香は、蜂谷隆平のことが好きだと告白してしまい、キスまでしてしまったのだ。
どこにいるのか気になるのは、当然のことだろう。
しかし、一人で単独行動しているため、無理に探すわけにはいかない。
「……お願いだから、早くここから出たい」
もうこんなこと、耐えられない……。
早くここから出て、外の空気を吸いたい。
外でお茶したり、パンケーキ食べたりしたい。
なんでこんなことになっちゃったんだろう。
訳のわからないことさせられて、挙句、犯人だとか死ぬとか、もうわからない。
そんなこと、あたしにはどうでもいい。
そんなことよりも、早くここから出たい。
「……蜂谷さんと、ここから出たい」
蜂谷さんとここを出て、どこか素敵な場所へと行きたい。
誰もわたしたちを知らないような場所へと行きたい。
のどかな場所へと行きたい。