【完結】午前2時の殺人事件
「………でも、悟られない様にしないと」
悟られたりしたら、きっとあたしたちは全員殺される。
そのためのカモフラージュとして、わたしたちは呼ばれた。
犯人を知っている以上、生きて帰れるわけはない。
「平林さん!!タオルとお水持ってきたよ!!」
「話は聞いた!!蜂谷が襲われたって………大丈夫か!?」
「今の所、出血はそれほどでもありません。だけど意識が朦朧としています。このままでは、命が危険です」
「マジかよ!?とりあえず安全な所へ運ぼう」
「お願いします!止血はしましたが、なんとも言えない状態です!」
平林繭香、中原葵、大谷瞬は蜂谷隆平をベットに運ぶため、移動した。
平林繭香は、あの部屋で気がついた。
ーーーあの隠し部屋にあったはずのものが、なくなっていたことを。
蜂谷隆平が襲われたのは、犯人がそれを奪い取るためだということを。
恐らくそれは、犯人だと断定できる証拠だったのかもしれない。