【完結】午前2時の殺人事件




「………集団自殺に、手を染めた?」

「そういうこと。川崎純也が父親だってことは、お母さんが死んだ時に遺書で残していた。そのときに初めて知った。お父さんを本当のお父さんだと思っていたあたしにとっては、すごく残念なことだった。………お父さんも、その事件に関わり捜査をし、また川崎純也もその事件を追っていた。ふたりの父親が、わたしにはいたのよ」

「………川崎純也の奥さんの旧姓が、その資料には大河内って書いてあった。そして娘の名前は、すみれだと書いてあった。あなたのことですよね?」

「そうよ。わたしよ。………島本翠が野上早智子の娘だと知って、いてもたってもいられなくなった。殺してやろうと思っていた。だから、殺してやったのよ」

「………ひどい。島本さんは関係ないのに」

「関係なくないわ!!島本翠の母親が野上早智子よ?わたしのお母さんの人生をムダにした。許せるわけが無いでしょ?」

「………江川くんは、なんで殺したの?」




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