ミライデザイン
週明けの出勤。
月曜日は、どうしたっていつも憂鬱で。
それはカレンダー通りに働いている社会人はきっとみんなそうなんだけれど。
今日は、いつも以上に気が乗らない。
だけど人事部という立場上、週はじめ独独の重苦しさを飛ばして士気をあげなくちゃいけない。
…そう、いつもは。
仕事モードの棗をみて、私も負けてられないと、チャンネルを切り替えていたのに。
今、ひと目でもみてしまえば、プライベートのことで頭がいっぱいになってしまいそうで。
会えない。会いたくない。
思いながらも浮かんでくる棗のスーツ姿。
意志の強い横顔を、振り払うようにタスクを整理して、スケジュールを詰めて。
隙間のないくらいに仕事でいっぱいにする。
「如月(きさらぎ)くん、丁度いいところにいた」
怒涛の午前中を終えて、昼休み戻り。
化粧室でメイクを直して自分のデスクに戻ろうと廊下に出ると、後ろから声を掛けられた。