ミライデザイン
顔を寄せればトクトクと響く、あたたかくて心地よくて愛おしい、棗の鼓動。
「じゃあ、棗が不安になったときの為に、私にもデザイン教えてもらおっかな」
「沙祈のそういうとこ、相当すきだわ」
愛もミライも、不確かで、不透明。
それ自体は、今だって、変わらないのかもしれないけれど。
「私は、永遠にすき、だけどね?」
「そこで張り合うなよ」
不安になる隙もないほどに、私に魅せ続けてくれるヒトが隣にいて、描くたのしさまで教えてくれるから。
確かな愛あるミライを、信じられる。
一緒に、描いていきたいと、思うの。
「まぁこれから末永く、ふたりで歩いていこうぜ。考えてカタチにしていくことは山ほどあるだろうけど、たのしみながらさ」
ふたりで、ふたりから始まる、ミライを。
【 ミライデザイン 】
―― 永遠に消えない すき をちょうだい。
-end-