青空が君を笑顔にするまで

その後、二人で小猫の名前を考えた。


丸くなって眠っている姿が木の実のクルミに似ているから“クルミ”と名付けた。


仁がクルミを選んだ理由。


ぱっちりとした大きな目が私にそっくりで。


そして、クルミが眠っている時の目は仁に似ていて。


小さな体型と動き方は私似。


ジャンプ力と食欲旺盛は仁に似ていると。


なるほど、仁の話を聞いていると私達に似ているかもと私は思った。


仁はクルミを見つけるのにペットショプを10件以上も足を運んだらしい。


クルミを抱っこしていると仁の愛が伝わる。


──仁、どうもありがとう。


仁に出会えて良かった。


その日の夜、私達はクルミを挟んで川の字で3人で寝た。


クルミの寝相が悪い所は、……仁に似ているのかな。


おやすみ、クルミ。


私は眠っているクルミの頭を何度も優しくなでた。

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