青空が君を笑顔にするまで
残暑が残る9月。
体育祭の3日前の日。
昼休みの時間、私は廊下で一人で歩いている仁とすれ違いざま。
「今日の放課後、体育館の裏に来て。絶対に来てね!」と言った。
仁は少し驚いたような顔で「……えっ!?」と言った。
仁とすれ違ったのは一瞬のことで、私は早口で言ったから仁がきちんと聞き取れたかは不安だった。
今日、私は仁にこのお土産を渡そうと思った。
午後の授業は全く頭にはいらない。
段々とこのお土産を仁に手渡す時が近づいてきたのかと思うと妙に緊張してきて。
仁は仁で授業中何度も振り返り、無言でこっちを見るし。
なんだか余計に緊張が増す。
緊張し過ぎてお腹が少し痛くなってきた。
放課後、体育館の裏に先に着いたのは私の方だった。
まだ少しお腹が痛かった。